ヤギ山通信 その92 冬期間の営業とお問い合わせについて

冬休み 2014 010
冬期間の農場へのご訪問は、道がこんな感じになりますので、
必ず事前にチーズの在庫と道の状況をお問い合わせください。
うちは重機がないので、車はまってもヘルプできませんので(泣)。
そして、チーズは在庫が無くなり次第終了とさせていただきます。
ミルクジャムやワインの販売は行っておりますが、
こちらも事前にお問い合わせください。

また、地方発送や、他のお問い合わせ全般は、
カテゴリーの「お問い合わせ」からお願いいたします。
お電話でもメールでも構いません。
※ブログのコメント欄にいただいても、返信できませんのでご注意ください。

これからわが家では、忘年会、もちつき・・とイベントが続きます。
1年の労を皆でねぎらおうと思います。
みなさま、良いお年を。
そして来年もぜひぜひよろしくお願いいたします!
今年1年、ありがとうございました。

ヤギ山通信 その91 「牛と暮らした」No.5 さあ、また始まる!

初夏の放牧とウォッシュ 002_R
今朝、メイが富良野へと旅立っていった。
不安そうなメイ。
大丈夫、向うにはメイの娘、サンもいるよ。
2頭でゆっくり過ごせる牧舎があり、サンタの様な優しいおじさんが大事にしてくれるからね。
春になったらまた外でのんびり草を食べられるようにしてくれるからね。
私たちは安心してメイを見送った。
子どもたちも起きて来て、サンタのくれたブーツを履きながら、
一緒に見送った。
「ちょっと泣きそう、寂しいな」と次男が言った。
「泣いてもいいよ。でも大丈夫、メイはきっと幸せになるよ」
メイを見送って、家に入る前に、ふと空を見上げた。
チラチラ降っていた雪がやんで、青空が見えた。

冬休み 2014 002
「さあ、また始まる、始めよう!」
そう思った。
心にぽっかり穴が開いてしまうんじゃないかという心配は
不思議とどこかへ飛んでしまっていた。
新しい山田農場は目の前にあって、もうあれやこれやとやるべきことが転がっている。
ああ、また始まるんだなと思った。
山羊やヒツジたちのお腹には、もう新しい生命が宿り、
春の芽吹きを待つ生命たちと共に冬の下でゆっくりと育っている。

来年からは新しい山の放牧地へと動物たちを放牧し、
新しく作った採草地で自給目指して自分たちでも採草し、
堆肥も3,4年寝かせたものを、うちや仲間の畑で使うようになり、
ブドウや果樹を育て、更に新しい展開、そして新しい課題・・

こうやって道が開けたのも牛たちのおかげだ。
そして来年からは山羊とヒツジのミルクをブレンドし、チーズを作る。
できるだけ自然に寄り添い、土地の個性を反映した活きたチーズを作る。

さあ、また始まる、始めよう!(終)

※長らく牛のチーズを愛して下さった皆様、本当にありがとうございました。
最後に、本当に最高のトムが出来ました。
この味を私たちは一生忘れないと思っています。
(トムは在庫のみ販売し、1月中には販売終了となる予定ですので、
どうぞお早目に・・)
また、来年の3月頃から山羊とヒツジのチーズが始まります。
その時はブログ上でお知らせいたします。
それから、山田農場ではワインの販売も始めましたが、
できるだけ自然な造りをしたワインの造り手を選び、
山田農場のチーズに合うものを厳選しつつ、
ワインの販売もすすめて行こうと思っています。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございました!

ヤギ山通信 その90 「牛と暮らした」 No.4 牛が教えてくれたこと

2012秋 034_R
「最後の最後で、最高のチーズが出来た!」
とケイスケが言った。
山田農場のチーズを求めて6年間、
ケイスケのチーズに向き合う姿は職人であり、
農民であり、微生物学者の様だった。
農業を理解し、動物を理解し、チーズを理解し、
乳酸菌や酵母たちと話をし続ける毎日。
一方通行の片思いで敗れた時間は長く、
「女心」がわからない日々が続いた。

植樹祭 2014 001
そんなものマニュアルに書いてあるでしょ?と思うでしょ。
書いてあるものでは「女心」は理解不能(笑)!
書いてないチーズ作りの底辺=根源を探るということは、
既成概念をまず捨てるところから始まる。
ゼロからの家作りと一緒だった。
「家」という既成概念を一度捨ててみる。
するとなんと不思議、頭の中で「家」が出来上がってくるのだ。
もちろん時間もかかるし、失敗も山のようにしなければならない。
そこを突き詰めていくのは本当の「バカ」かもしれない。

熟成庫とチーズ 004_R
でも「牛バカ」のあゆみと「チーズバカ」のケイスケのコンビは最強だった。
そこで牛や山羊たちが、うちらのバカさ加減に呆れて
「しょーがねーなあー」と寄り添ってくれたんだと思う。
そして答えが出た。
それが今年のトム(牛のセミハード)。

表彰式 001
ありがとう、メイ。
きっとこの答えを私たちに教えるために、
牛たちはここに来てくれたのかなと思う。
今まで関わった5頭の牛たち、ありがとう。
このチーズの答えをしょって、私たちは新しい道に進む。
自然や動物たちが与えてくれる「声」を私たちはもっと聞かなくちゃと思う。
「答え」はそこにしかない。
そしてすべての「答え」はそこにある。
素敵な体験を牛からもらった。

明日、メイが旅立つ。

※「牛と暮らした」No.5 ・・の次号で最終です。
長くなってしまってすみません。
明日メイは富良野の牧場へ養子に出ます。
その前にどうしても書きたかったのです。
クリスマス前夜の駆け込み投稿お許しください。

ヤギ山通信 その89 「牛と暮らした」No.3 牛を飼うということ

初夏の放牧とウォッシュ 010_R
20年近くも牛飼いの仕事をしていたのに、私は「牛を飼う」ということがどういうことなのか全くわかっていなかった。
輸入穀物は与えない、飼料は道産もしくは国産にこだわっていこうとは始めから決めていた。
乾牧草は隣町の農家まで手伝いに行き、分けてもらっていたので、
採草地があまりないわが家でもまなかえた。
当初仔牛3頭からスタートした山田農場。
牛が大きくなるにつれて当たり前のことが目の前に大きな問題となってぶら下がった。

米倉さんとキノコとカボチャ 022_R
「牛は食うし、する」
限られた面積の野芝草地、短い草では牛はいつもお腹をすかせ、
痩せていってしまう。
それにたった3頭の牛でも、その堆肥を消化するだけの土地がない。
あっという間に循環が滞っていることに気が付いてしまった。
それでも山羊を見ているとコロコロと太っている。
うちの山でも山羊にとってはあまり負担がないようだった。
そして山羊だけではあまり堆肥は溜まらない。
食べた分だけするんだろうけど、山羊はとっても効率がいいように見える。

2012秋 020_R
くず大豆や玄米(道産)を煮て与えても、牛はやはり繁殖に影響が出てしまう。
発情が来ない。
そして種付けの時期によっては真冬にチーズ作りをしなくてはならない。
少量のミルクでエネルギーばかり費やして、
チーズを作る事が理にかなっているのかもわからなくなってしまった。

そして大きい出来事が起きる。
2011年の東北関東大震災、福島原発の事故。
今までの価値観が根底から揺るがされた出来事だった。
もっと自然の声を聞きたいと思った。
自然のサイクルにできるだけ寄り添った暮らしをしたい。
チーズ作りもその暮らしの一つであるように・・
そう思ったら、この山や土地の味を最大限引き出してくれる動物は、
山羊やヒツジだと確信した。

2012秋 040_R
その後も悩みながら進むうちに出会った人々、
起こる様々な事柄・・
ある時から川の様な流れを感じた。
あ、あの時と同じだ。
この土地に出会い、開拓を始めた頃のあの感覚。
運命なのか必然なのかわからない流れに引き寄せられ、
その波に身を任せてみた。
迷っているときには見えなかったものが見え、
同じような感覚を持つ人たちとの貴重な出会いが沢山あった。

離れると決めたから、見えたり出会ったりしたのだろうと今は思う。
そして明日、私は牛と離れる。


ヤギ山通信 その88 「牛と暮らした」No.2 なぜ山羊か??

2012春 002_R
「牛を飼ってチーズ農家になる」・・はずだった私の夢。
なぜ山羊が?・・という質問をよくされるのでここで少し。
ケイスケが山羊が好きだったこと(小さい頃飼っていたらしい)、
牛を飼い始める前にチーズがないと困るので、
仮住まいでも飼える山羊を飼おうということになったこと。
そのおかげで、農場開拓中、仮住まいで飼っていた3頭のヤギたちから
私たちのチーズ作りはスタートする。

山羊チーズ 002
その山羊チーズの美味しいこと!!
輸入の状態の悪い山羊のチーズを食べてから、
山羊に対しては二の足を踏んでいた私は、
目が覚める思いで毎日チーズを食べた。
仮住まいで朝・晩搾乳し、家でチーズを作り、その辺で干してポリポリ食べた。
本当に美味しかった。
このチーズがあればどこでも生きていけると思った(笑)。
そして山羊は素晴らしい生き物であることを教えてくれた。

クロの解体、味噌作り、早春 006
その一つは季節繁殖であるということ。
これはヒツジも同じ。秋に発情が来て、オスに種付けしてもらえれば
妊娠期間5か月を経て春には出産し、ミルクが得られる。
うちのサイクルで言うと
3月(出産)→4月(チーズ作り・放牧スタート)→5~9月(放牧最盛期)→10月(発情・種付け)→12月(搾乳・チーズ終了)→1~3月(乾乳)・・
という感じ。
季節繁殖の最大のメリットは、植物や動物のエネルギーの高い時季にチーズ作りが出来るということ。
そして冬には必ず乾乳期に入るので、乾草や山草をあげてのんびり畜舎で過ごせばいいし、
チーズ作りはできないけでど冬には余計なエネルギーを使わなくて済み、
そして収入は減るけど休みが出来る(笑)。

秋の開拓 2014 005
そしてもう一つは、山羊は山の放牧や野芝主体の放牧地への適応力が非常に高い。
その能力は牛と山羊を一緒に山へ放牧してみてよくわかった。
オスの飼育も容易。
牛のオスは体重1トン近くにもなり、大変危険だし、今はほとんどが人工授精。
山羊のオスは臭いこそキツイけど子山羊のうちから手をかけて育てるからとても温厚。
山羊恐るべし、そしてステキ!

ブルーベリー 005_R
さてさて、山田農場開拓話に戻るとしよう。
畜舎を建てた後、ブラウンスイスの仔牛3頭を導入し放牧。
2年後にチーズ工房をスタートさせる予定(出産する予定)で飼い始めた。
ところが2年後、牛が出産してから色々と困難が待ち受けていた。

※「牛と暮らした」No.3へつづく・・

ヤギ山通信 その87 「牛と暮らした」 No.1 牛に至る道

メイとの別れまであと1週間となりました。
「必ず書く」と予告しておきながらなかなか書けずにいましたが、
いよいよまとめたくなってきましたので、勝手ながら私事の牛話にしばしおつきあいください。

画像 065_R
(左側がメイ、右側はメイの母の初代ベーコ)
東京生まれ、東京育ちの私(あゆみ)が初めて牛と暮らしたのは大学3年の頃、
北海道別海町での酪農実習だった。
農家に住み込み1か月、生活と農作業を共にする。
始めの1週間はホームシック(笑)。
部屋の窓から見えるのは遠くにボーっと光る中標津の街の灯りだけ。
朝4時半に起き、搾乳、放牧、朝ご飯。
あんなに朝ご飯が美味しいと思ったのは子どものころ以来か。
放牧地の広さは、土地の尺度を知らない私には
「想像もできない広さ」
そして牛に合わせた暮らしの心地よさ・・
カルチャーショックだった。
東京に帰ってからの私は、牧場巡り、牧場探しの日々を過ごした。

サンちゃんと子供たち 007_R
一番面白かったのは、牛を飼い、ミルクをしぼり、それを自分で加工すること。
ヨーグルト、バター、チーズ。
どれも大好きだったから、はまってしまった。
さて、それでも原点は牛。
牛と暮らすために北海道へ行こうと決め、
牧場へ就職。
この牧場は酪農を営み、乳製品製造、肉製品製造、
レストランと多角経営。
その原点となる「牛」の所にいられて幸せな日々だった。

山田農場チーズ 017_R
そして8年後、人生初の挫折・・
誰にでも一度はあると思うけど、キツかった。
キツかったけど、それでも私はしぶとく牛にぶら下がってた。
そんな時、かつてから行きたかったスイス行の夢が叶う。
知りあいの知りあいをたどって行き着いた2軒の農家をはしごし、
約1か月間の農場実習。
またまたここでもカルチャーショック!
補助金が出てるからだろうけど、超小規模で、
家族と牛との関係がとっても近い。
みんなで暮らしているという一体感。
小規模だから自由な時間も多くて、子どもたちと遊んだり、
馬車でピクニックに行ったり、マルシェに行ったり・・
挫折したことと、スイスに行ったことで私の酪農感はますます凝り固まったものになっていくのだった。
帰国後、しばらくして新得共働学舎へチーズの研修に行き、
研修というより、日々のハードワークに何とかついて行っていたころ、
私の牛への想いを理解してくれたのが、当時チーズ工房の工場長だったケイスケだった。
そして私の心を解き、解放してくれたのが共働学舎だった。
みんなそれぞれが、それぞれの悩みを抱え、ここでは生きていた。
時間がかかったけど、ここでの生活は私の新たなスタートとなった。
1歩踏み出す勇気をもらった。

手絞り 005_R_R
(メイの搾乳中、当然手搾りの山田農場)
そんなわけで、ケイスケと、牛とチーズの夢をしょって
新しいスタート地点に立ったのが、山田農場の始まりでした。
(長くてすみません。でもこのままいきます。
次回No.2は、「なぜ山羊か?」です。よろしく!)



ヤギ山通信 その86 感謝祭です

猫の写真 046
どっと降った雪がやみ、その日は朝から除雪。
男手4人でやると結構はやい!
もうみんな戦力だね、助かる~。

猫の写真 042
そう、今日は毎年恒例の感謝祭。
今年は春に生まれた雄の子ヤギを育て、
飲食店さんに出荷した後、わが家の分も頂くことになりました。
早速解体・・早々と指を切ってしまった3男はすでに場外。
でも毎年やっているので、なかなかの手際のよさ。

山羊ソーセージ 001
除骨後、お肉は細かく切り、塩をして一晩寝かせます。
翌日、豚脂と合わせてミンチにします。

山羊ソーセージ 002
8キロのお肉をミンチしました。

山羊ソーセージ 004
そしてにんにくのみじん切りとこしょう、ハーブを好みで加え、

山羊ソーセージ 008
ミキシング、練ります。

山羊ソーセージ 005
そしてこれ、羊腸。
これでソーセージなんて考えた人すごいなあ。

山羊ソーセージ 021
父ちゃんの右腕すごい筋肉(ほれぼれ♥)。
あ、でも腸詰は力いらないのよ。
ゆっくり回さないと破れちゃうの、ヘタだから!

山羊ソーセージ 009
よってねじって、できあがり!

山羊ソーセージ 010
そして・・かんぱーい!

山羊ソーセージ 011
大人はもちろんこれ!
子どもたちはブドウジュース。
昼間の酒はうまい、ぜいたくなひと時。

山羊ソーセージ 012
付け合わせは、冬野菜と豆の煮込み、赤かぶの漬物、ザワークラウト。
たっぷり食べた。
今年の山羊肉は本当に美味しかった。
クセもなく、旨みがすごい。
使ってくれた、あるレストランのシェフから驚きの電話がかかってきた。
「初めて使ったんだけど、旨過ぎてびっくりした。独り占めして食べたいよ」って。
それくらい美味しいです。
函館、札幌のレストランに出荷しています。
出会えた人はラッキー!

山羊ソーセージ 018
こーんな顔になっちゃいます!
ありがとう、いただきます。山羊さん。
ミルクとハチミツは、命を殺さなくても得られるといった人が居たけど、
とーーんでもない×××!
まずハチミツは、巣を外敵から守るために働き蜂や見張りの蜂がどれだけ命を懸けて戦っている事か。
ミルクだって、出産がないと得られません。
出産は命がけです。
そこに行きつくまでにも生き死にはあり、
無事育つまでにも色々なストーリーが生まれます。
生き死にのテーマは必ずあります。
だから、野菜を食べるときも、お米を食べるときも、
チーズを頂くときも、動物のお肉を頂くときも、
全部全部同じ命で、重さの違いはないと思っています。
その1年間の全部の感謝を込めたわが家の感謝祭。
ヤギたちのおかげで無事今年も終えられました。
本当にありがとう。

猫の写真 038
90年代のドキュメンタリー映画。
雨宮処凛さんの物語。

やっぱりいつの時代にも自分の言葉で生きていきたい。
バカみたいに真剣に「生きる」ことで
乗り越えられることっていっぱいあるんだなあと思った。

(すみません、牛の記事待ってますよね。。次回は必ず)



山田農場について

Author:山田農場
2006年から農場を開墾し、畜舎・住宅・チーズ工房などを自分たちで建てて、2008年からチーズの販売を始めました。山羊・ヒツジを放牧と地元で獲れる作物で育て、なるべく自然な飼い方で、なるべく自然なチーズ作りをしています。季節を感じ、土地の個性を感じるチーズを楽しんでいただけたら嬉しいです。また、自給自足が目標で、お金のかからない、できるだけエネルギーを使わない暮らしを目指しています。
カテゴリーにあるお店の紹介にはアクセス・営業時間など、チーズの紹介にはチーズの種類と価格など、ヤギ山通信には農場の日記を載せていますので、ご覧いただき、お問い合わせは電話・Fax・メールでお願い致します。

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