ヤギ山通信 その126 命の時間をもらうこと

(春の出産シーズン、3月の写真。産後の親子↑)
春は山羊たちの出産時期のため、嫌でも生と死に向き合うことになります。
その頃の私は、スイッチがON!になっており、
さまざまな命に向き合う覚悟で日々暮らしています。
そして冬になる頃、前章でもお伝えしたように、
感謝祭という形で命をいただく、家族総出の大事な仕事をします。
でも、出産や、お肉をいただくという、わかりやすい命との時間以外にも
私たちは常に命をいただくという時間を過ごしています。
それは、母親から分けてもらったミルクでチーズを作り、
それをいただくということもそうです。
だってそれはお母さん山羊の血液がミルクであり、チーズであるからです。
その血液はお母さん山羊の命そのもの。
人間の子どもたちだってそう。
お母さんの命である母乳をもらって大きくなったり、
お母さんが自分の命を生きている時間でご飯を作ってくれている。
命の時間をもらうということは、
それがまた誰かの命の時間になるんだなあって。
ぼーーっと考えてたら涙が出てきた。
ああ、命あることに感謝しなければならないなあって。
だから、感謝祭は自分の命を振り返る時間でもあるのです。
生かしてもらってありがとうと。
