ヤギ山通信 その272 山田セット第3便のお知らせと、憧れのパン窯完成の記録

今年は天気があまり良くなくて寒いせいか、思ったより青かびくんが
生えるロットが出現し、また「ガロ・青」で山田セットが組めました。

前回のお客様で、「あんまり生えてなかった~」とのお声を頂きましたが、
青かびがボーボーに生えるわけではなく、ほんのり生えたり、
コロニー状だったりマット状だったりなのです。
通常熟成2週間で出荷のガロを、
青かびが生えたロットだけ5週間以上熟成させるので、
風味が変わり、また別の美味しさです。
気温が上がってくると生えなくなるので、5週間前からはもうほとんど
生えなくなりました。
不思議ですね。
前回同様、上のチラシに詳細ありますのでご覧ください。
日にちがまたがっていますが、一度の出荷が難しいのでずらしての
ご案内となります。
発送の場合は、やりとりさせていただいて、ご都合の合うタイミングで
お送りさせていただきます。
今回は30セット限定!ってか、だいぶ生えたね((笑)。
よろしくお願いします。
※すでにお申し込みをされていて、やり取りされている方は
ご連絡不要です。
山田セットは60サイズの送料で80サイズの箱に入る分お送りできるのが
お得なセットです。
ワインですと3~4本同梱できますし、お米も3キロ×2個まででしたら
入ります。
というわけで、前回同様、おすすめワインや新入荷食品の紹介です。

今回はロゼ特集!
アセロラ的な瑞々しさや、赤ワインと変わらない味わいに軽さが加わるワインも
あります。汗ばむ日にキュッと冷やして飲んでも。
ガロとも合います。
・ロゼ2018/エルヴェヴィルマード/2800円
・カルナヴァル2018/ラ・フォンチュード/2550円
・ミステイル・ド・ロゼ2017/ミッシェル・ギニエ/3200円
・アソール2017/ラーチノ/2600円
(※全て税込です)

↑アグリシステム(十勝)さんの北海道地粉
360円/500g
うちはこれで毎日パンを焼いています。
中力粉ですが、パン、お菓子、餃子の皮など、多用途。
石臼でひいているので、粉の味が本当に美味しいのです。
契約農家さんの小麦粉のみを使用。

↑さて、お待たせしました!
ルバーブが初収穫。ジャムができました!
セットにベリージャムは付きますが、ルバーブも追加可能です。
(左がベリージャム、右がルバーブジャム)
400円/80g
30セット限定です。
ご予約お待ちしております!

さて、農場の日々の記録。
今回はいつも以上に盛りだくさんです。
農繁期始まりですが、何とか書けたので読んでください。
写真はカボチャとズッキーニ、キュウリの種まき。
今年はいつも以上にカボチャ率を上げる目標があり、
多めに蒔きました。

自家採種のタネなので、何となく発芽が心配で、
いつも大量に蒔いてしまうのですが、色々あって、
いい苗を選んで、いつも丁度良かったということが多いので
やっぱり多めに蒔きます。

ところが、今年は低温が続き、トンネルをしても温度が上がらず、
このままでは種が腐っちゃうかも・・と思っていたところ、
ハウス!!という救世主が・・!
友人のYさんが、なんとハウスをくれたのです!
今までなんか踏ん切りがつかなくてハウスは遠目で見ていただけだたのですが、
北海道ではやはりハウスの力は大きいかもしれない。。

・・・ということが、ハウスに苗を移動してすぐに実感。
当たり前だけど、安定して温かい。
ヤマセのようなガスがかかって寒くても、
20℃以上キープ。

カボチャもズッキーニもキュウリも、ハウスに移動して数日後に
発芽。
この発芽に失敗して蒔き直すことも今までありましたが、
そうすると著しく収量が落ちるのです。
北海道は適期が短い。
ハウスに頼れるのは本当に有難いなとつくづく感じました。

さて、彼を紹介します。
うちの長男のユウサクと一緒に写っているのは
「カズくん」
愛農学園農業高等学校(通称:愛農)の専攻科生(4年生)です。
愛農は三重県にある、有機農業を教える高校です。
コロナの影響で1か月遅れで来ましたが、
これから10月まで研修する、わが家初の研修生です!!
昨年の8月9月に、5日ほどうちに滞在したことがあり、
来て早々、カズくんの「前から居た感」ハンパなく(笑)。

農家の暮らしの中の事なら、なんでも経験させるということで、
朝の仕事から昼ご飯の準備、昼の作業や夕方の仕事、
そして子守も含めて?こなしてもらいます。
まあ、子守というよりは、同年代が一緒に遊んでいるという感じ(笑)。
まだまだかわいいお年頃。
食欲はかわいくありませんが・・(笑)。
それにしても、当たり前ですが若いっ。
どんだけ疲労しても、10分寝れば回復です。
あ~、若いって尊いわね~~。
彼のことは追々書いていきます。
実習日記、お楽しみに。

さて、ここからは憧れのパン窯制作の写真です。
いつも撮り忘れるので、今回はびっちり写真に収めてみました。
土台はコーヒーの麻袋に土入りコンクリを練ったものを詰めて積んでいます。
ガッチガチになります。
この後、冬までに練りコンで上から覆います。
いつもユウサクがカンパーニュを焼いてくれているのですが、
ガスで焼いているため、夏、もう~部屋がサウナになっちゃって。。
パンのために寝苦しい夜を送るのはもう嫌だなと。
そこで、カズくん来るなら、農繁期前に作っちゃおうか!!
・・となったわけです。

土台の上に型枠を載せて・・

昨年売店横に建てた下屋が役にたちます。
雨の日でも大丈夫!

型枠にコンクリを詰め、抜くと、板チョコのような台に。
ここに耐火煉瓦を積んでいきます。

そしてアーチを組んでいきます。

始め、不思議がっていた子どもたちも、
「すげえ~、これでパンが焼けるの~??」
と言って興味津々。
ただ、男5人って、年齢も様々だけど人数多すぎ(笑)。
なかなかみんなを使うのも疲れます。

いつもどうやったら仕事から逃れようか考えているコウサクも、
カズくんが居ると、朝は起きてくるし、仕事にも積極的。
レンガを切る仕事をしてくれました。

アーチ完成。

そしてまた上を覆っていきます。

おっと、その前に煙突。

そして断熱効果を上げるために上からペタペタ。

入口の蓋を付けて、何とか形になりました。

数日置いて、とろ火で少しずつ火入れしていきます。
煉瓦屋のおじさんから教わってきたやり方。

ふんふん、ちゃんと吸い上げてるぞ・・と。

火だあ~~、窯だあ~~!!
かっこいいじゃーん!
本格的にこれでパンを焼ける日が楽しみです。
アーチ状に組むということ、麻袋や土嚢袋での土台作り・・
実は2年越しで計画している「第2熟成庫 アースバック方式」の
実験というか、練習も兼ねていました。
実験は成功。
今年秋から着工予定です。
というわけで、コーヒーの麻袋、お持ちの方いましたら
ぜひお譲りください。500枚ほど必要です。
パンが出来ましたら、パンとチーズでお礼します(*^_^*)。

(写真:平林美紀さん)
さて、本格的な農繁期到来です。
天候不順ではありますが、きっと採れるものは採れる。
自然を理解する気持ちがあれば、
たぶん見捨てられない気がしています。
毎年、生きていくための知恵を自然は授けてくれているように
思います。天候不順とは言うけど、それもきっと糧になる。
逆らわずに知恵という引き出しを増やしていくことが
農業の面白さでもあると思っています。
農場も15年目。
生きてきたな~。
そうやって続けていけることが今は嬉しいです。