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ヤギ山通信 その248 40代の壁

DSCN0103_R.jpg
さてさて、秋の畑終いも進み、今週は雨から雪の日が多い予報。
これはやっとデスクワークの日々到来かっ!ってことで、
早くもブログに現実逃避(笑)。
溜まったブログ用の写真を整理しつつ、まずは10月下旬から
取り掛かった地下熟成庫の改修工事の事から・・。

7年前、3・11のあと、すぐに掘り始めた地下熟成庫。
(エネルギーをできるだけ使わないチーズの製造方法と
熟成方法を探り、実践するために掘ることを決意。
その後、酒類販売免許も取り、ワインとチーズの熟成庫に
なり、現在も継続中・・という経緯)

チーズ工房の裏に位置します。
重機が入れない狭い場所だったのと、
重機を使って地盤を痛めるのを避けるため、
スコップ1本で掘った熟成庫。

当時私は3男を妊娠中、何の手伝いもできず、
日々の仕事をこなすのが精いっぱいで、
写真もほとんど残っていませんでした。
ので、蓋を開けつつ、7年前を回想しつつ、
見てくださいませ。

まずは、屋根部分に当たる断熱材を剥がしていきます。↑
そうすると、中はこんな感じ↓
DSCN0111_R.jpg
これを手で掘ったんだから、はあ~、若かったのか
アホだったのか、ケイスケ自身も
「ようやったわ、オレ・・」

実は、蓋をあけてびっくりだったことがあり、
山アリによる断熱材の痛みと、
結露による材の痛みが相当なものでした。
「・・(絶句)・・開けてよかった・・」
こういう山アリの被害、結構あるそうです。
知り合いの大工さんに言ったら、、
「あ~、あいつらなあ~、わかるわかる~、
なんで断熱材好きなんだろうな~」と。
断熱材をほじくって巣を作っちゃうんです。
まあ、それが地下熟成庫の屋根部分ときたもんだから、
結露もして、温かかったんでしょうね。
んで、写真のケイスケが居る部分にあった木の柱はボロボロに。

今、鉄筋を入れて、コンクリートの壁を作ろうとしているところです。
「30代のタイムカプセルは、想像以上に恐ろしかったわ・・」
「なんで俺、こんなことしてたんやろか・・」
「あ~、オレの仕事だもな~、なんやこれは~」
「がははは・・なにやっとったんか、オレは~」
「一生懸命だったんだな、オレ…」
・・と、30代の「オレ」を回想し、
自分自身に飽きれたり、慰めたり、笑い飛ばしたり・・
独り芝居やってました、地下工事しながら(笑)。


DSCN0125_R.jpg
さて、相変わらずの手作業の連続。
コンクリートも自分で練っては地下へ。
7年前もこうやって地下熟成庫の壁は作られました。
先ほどの木の柱がボロボロになったところに、
こんな感じでコンクリートの壁を作ります。

ところが、この壁、想像以上に手強かった。。
というか、独立した壁はやったことなかったので、
やっぱり毎日PCで調べたり、
自分でできることとできないことを比較してみたり、
「よし、これならできる!!」と確証を得て動き出すまで
1週間くらいかかりました。
始めたら最後、コンクリートは固まってくるので失敗できません。
1段目を入れたところで、
「うお~~、やっべ~~!!」と奇声が・・
どうやらこんなもんでいいかなと思って作った枠が甘かったらしく、
途中ではじけそうになったとかなんとか・・
は・・?でどうなん?それやばくない?

んで、必死に抑えて、なんとかのクソ力で押さえたんだと。
なので、下の方はオブジェの様にしもぶくれに。
「ま、これで絶対に倒れないわ!」
・・とあくまでも前向き(笑)。

DSCN0130_R.jpg
そうしてまたこの作業の繰り返し。
暗くなるまでほぼ2週間、毎日走っていました。
急ぐ理由は、地下から出したワインの心配があったから。
今年は暖かくて、地上に置いておいても大丈夫と踏んで
工事を始めたのですが、工期1週間とみていたけど、
やっぱり見通しが甘く、2週間かかることになり、
気温が下がる前にワインを戻して蓋をしないとなりません。
もちろんチーズの事もあり。

それで走っていたのです。

DSCN0132_R.jpg
でも、なんとか壁ができ・・嬉しそう。
「オレ、40代の壁を越えたわ~~」
(まだ41です。。これからまだ壁あるよ~(^_^.)
とにかく、お祝いにA.Sさんのワイン開けました(笑)。

DSCN0134_R.jpg
たまたまお買い物に来たMさんをご案内。

DSCN0135_R.jpg
アクアパネルというもので蓋をしました。
プールの壁材に使われたりするものです。

DSCN0145_R.jpg
そしてその上に断熱材を何段にも重ね、
30センチの厚みを作り、通気口も出して、
更にアクアパネルでサンドイッチ。
「あいつら」(山アリ)の侵入しそうなところを丹念に埋めていきます。
それで完成。

DSCN0128_R.jpg
なんとかなりました。。
寒さが来る前にワインをしまい、ホッとひと段落。
母ちゃんは一人畑終い。
芋ほり、人参、大根の収穫、選別。
そして、来春まで置くものを埋けました。
こちらもホッ・・。

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ワインを入れる前。

DSCN0150_R.jpg
入れたあと。
あの「壁」側から撮っています。
手前にバンジュウに入れられたチーズが置かれます。

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地上から下りる階段。

DSCN0148_R.jpg
数年後、次はこの階段かな。。

やったことない連続の12年間。
作ったことない家。
作ったことない地下熟成庫。
「やれないことないけど、ホントにやるかそれ~!」
と言われ続けて12年。
でも、それだから今があるのかも。

そして7年前に作ったものを開けるというのは、
なんだか不思議な経験でした。
当時の自分と向き合うのですものね。
アルバムより、説得力のある「自分」がいて、
自分のした仕事を、また今の自分が見て。
まるでワインみたいですね。

「もう、次は開けたくないな・・」と
言っておりましたが(笑)。




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熟成

チーズもワインも人間も、複雑なプロセスを経て熟成していくんですね。未熟者のボクはこれからも熟成していきたいと“老人の蹉跌”中です。去年から「人脈地理学研究」と言いながら、全国行脚中です。2月上旬に山田農場も訪問できそうです。帰りには弘前大の文化人類学の研究者を訪ねてディナーの予定です。
山田農場について

山田農場

Author:山田農場
2006年から農場を開墾し、畜舎・住宅・チーズ工房などを自分たちで建てて、2008年からチーズの販売を始めました。山羊・ヒツジを放牧と地元で獲れる作物で育て、なるべく自然な飼い方で、なるべく自然なチーズ作りをしています。季節を感じ、土地の個性を感じるチーズを楽しんでいただけたら嬉しいです。また、自給自足が目標で、お金のかからない、できるだけエネルギーを使わない暮らしを目指しています。
カテゴリーにあるお店の紹介にはアクセス・営業時間など、チーズの紹介にはチーズの種類と価格など、ヤギ山通信には農場の日記を載せていますので、ご覧いただき、お問い合わせは電話・Fax・メールでお願い致します。

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