ヤギ山通信 その181 暮らしから始める平和な社会のつくり方

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真冬のわが家。
1年で一番、心も体もリセットされて解放されている時。
色んなことを充電したり、
今まで貯めこんだ、様々なことを噛み砕いて
消化したり反芻したりする、大事な時期。

その中で、いつも心にあることを一つ、挙げさせてください。

広島で暮らす友人、坂本耕太郎くん。

裏山に豚を放牧して抗生剤などを使わず飼育し、美味しいお肉を出荷しながら、
無農薬の米農家であり、
ガソリンを使わず天ぷら油で車を走らせるWVOを実践し、
10歳未満5人の子どもを子育て中のおとうさんでもある。
桜の山農場のブログ
彼がまだ独身の頃、新得の共働学舎で出会い、
ケイスケも私も、短い間だったけど寝食を共にした。
あれから10年ちょっと。
お互いに家族を持ち、再び同じ感覚で繋がり合えたことが嬉しい。
遠く離れていてるけど、農業や子どもを通して感じることは、
きっと同じ目線、土俵、感覚だと感じるこの頃。
少し長くなるけど、読んでみてください。

彼の出身校「愛農学園農業高等学校」の母体「全国愛農会」の70周年記念事業で開かれた
「それでも私たちは種をまく」という分科会の、坂本くんの報告です。

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ぼくは「平和について考えるとエネルギーにたどり着く」と言う言葉に出会い、
自分の食べるものとエネルギーを作ることが自分にできる平和活動だと思って
暮らしを作ってきました。

その暮らしは弱者から不当に搾取しないためと思ってきましたが、
実は自分自身の心の平和を作るものであり、
ひとのためではなく、自分自身のためだったと気付きました。

その生き方も農業も
とても楽しく、豊かで、平和だなと思います。

しかし今日本は平和でしょうか。

ぼくは、山口上関二建設が予定されていた上関原発の抗議行動を
近くでずっと見てきました。
カヤックに乗って、埋め立て工事の阻止行動に参加させてもらったこともあります。
しかし、そこにかけるエネルギーや感情というのは大変なもので、
そこから感じる負のエネルギーがつらくてしょうがありませんでした。

そんな時に、参議院議員の山本太郎さんの話を聞きました。
太郎さんは「経済を大企業がお金とマンパワーを使って送り出した政治家が、
今の政治を作っているから、
その立場からみれば、今の政治家はとてもよくやっている、ということになる。
と言っていました。

だから、自分達が暮らしやすい社会を作るためには、
自分達が暮らしやすいように、
社会の在り方を変えていかないと、
いつまでたっても、現場での阻止行動しかできないということです。

そのためには、1人1人がアクションを起こさないといけないんですが、
ではどうしたらいいんでしょうか。

この分科会の報告者であるアーサービナードさんは、
「戦争はすごく儲かる経済であり、
その経済は私たちの生活に深く浸透していて、
私たちが何かを買うことで、知らないうちに戦争技術への資金提供になるシステムが
うまくできあがっている、

まずそれを見見極める目を持ちましょう」
と言われました。

さらにそうした戦争を支えるものは、
往々にして「平和」と言う言葉で覆われているともおっしゃっていました。

化学合成洗剤も、
除草剤も
ラウンドアップも、原発も、
すべて「戦争技術」の「平和利用」です。

そういうものを見極めて排除していく暮らしを
楽しみながらしていくということも、提案して下さいました。

今の社会は戦争前夜と言ってもいいくらい、
危機的な状況だと感じています。

辺野古の基地も、
TPPも、
憲法改正も、
今ぼく達ががんばらないと、
子ども達の社会はどんどん住みにくくなってしまう。

だからみんなで
社会を変える取り組みしていかなきゃならないと思います。

そのためにぼく達は、
思いもみんなと共有したいし、伝えていきたい。

それが「私たちが種を蒔く」ということだと思います。
ぼくは、平和の種をみんなの心にまかなきゃいけないとおもっているんです。

それがどんどんつなっていかなければいけないと思っているんです。

どういうアクションができるか
みんなで考えて、
明日から実行に移していきましょう。

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「持続可能な社会」・・「持続可能な農業」・・
持続可能な・・は、きっと当たり前の前提なのだと思います。
そうでないと、次に繋がらないのだから。
そういうことを「当たり前の前提」としながら話し合う、
そんな感覚的に話ができる仲間が居ることが一番必要なことなのかと。

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いいんです、別に同業者であろうがなかろうが。
だって、子育ては持続していくもの、きっとずっと。
農業もそうだよね。
暮らしもそうだよね。
だとすると、もっと私たちは話をしないといけないな・・
と思うのです。
そのきっかけや時間が圧倒的に足りない。
気づきをもらう出来事に出会っても、共有できる仲間がいないと、
なかなか波紋は広がっていけない。

でも、きっと種を蒔く人と、それを共有したい人と、
広げていきたい人は、もうすぐ近くにいて、
あと少し。
きっとあと少し・・なんだと思うのです。

そんな励まし、勇気を彼らにもらっている気がしています。

色んな社会の問題があるけど、
それに気付き、考え、話し合い、
「仲間とユーモアを持って生きること」。
それが平和な社会に繋がる一歩かなと、いつも想っています。



ヤギ山通信 その180 昔の人は、なぜ不便な山村に暮らしていたのか?

ある山岳カメラマンの記事が、とても共感できたのでぜひ。
「持続可能な・・」という言葉をよく聞くけれども、
昔の人は(といっても昭和代)、そんなこと当たり前だったのだろうな。
それが前提にないと、暮らしていけないのだから。

うちの近所にも、満州帰還者で、戦後開拓されて
今まだ元気に暮らすお年寄りがいます。
いつも、そのお爺ちゃん、お婆ちゃんの、
お茶の合間にぽろっとこぼれる話が、
実はひとつひとつ想絶(想像を絶する)で、
そして豊かで。
便利な時代に育って、今ここにいる私たちに
沢山の知恵をもたらしてくれています。

米山カメラマンの記事より・・
「彼らは自分の事は自分で出来る、お金に頼らず生きて行ける力を持つ、逞しい知恵と力の持ち主です。食べ物を収穫し、うまく保存し、炭を作り、製材をする。先行きの見えない今の時代、人が最も必要とする確かなものではないかな、と思うのです。」
彼らとは、山梨の山村に今も住む、お年寄りたちの事です。

全文読みたい方はこちら↓
昔の人は、なぜ不便な山村に暮らしていたのか?

そして、もう一つ。
これもよかったので、ぜひ。
その道、その橋、その町は、なぜそこにあるのか?

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限界集落と言われているこの地域も、
昔は街道があり、まだいくつかの集落があった。
小麦の製粉所や菜種の採油所、製材所・・
自分で作った材料を持ち込み、お金がなければ半分売って
それで製粉や製材などやってもらったと聞いた。
共同放牧場、共同採草地・・みんなで管理して少ない牛を飼っていた。
農業もみな複合で、田植えなども協力してやっていた。

時間の流れが全然違う。
重機もなく、馬や人力でやるしかなかった時代。
でも、きっと豊かな暮らしがあったと思う。
小さく、豊かに暮らすコツを、また今年も聞きに行こう。
お隣のおじいちゃん、おばあちゃんに。

ヤギ山通信 その179 ヒツジは人を何度も温めてくれる

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ヒツジと暮らしてわかったこと。
ヒツジは温めてくれる動物だということ。
お肉はもちろん・・そしてその脂も。
食べても、スープにしても、とにかく体が温まる。
マトンだと脂も多くつくから、その脂も無駄にしないように・・
今回はその脂を精製し、石けんとローソクを作った。
石けんは、余計なにおいを加えたくなかったのでそのまま作ってみたら・・
やっぱりジンギスカン風な石けんに(笑)。
ローソクには少し精油を加えて匂いを抑えてみた。
教えてくれたのは、近所に越してきたキャンドル作家の友人。

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テーパーキャンドル。
ローソクの芯(綿)に、ちょっとずつ溶かした油をつけては乾かし、
太らしていく。エビフライみたい。
砂の上とかに立てて使うんだって。

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融点が低いので型に流しました。
精油を加えたので、ほんのりハーブのいい香り。
写真はないのですが、火を付けたらキレイにゆっくり燃えました。
意外にも、こちらはジンギスカン臭はなく(笑)。

キャンドル作っているときも、火を灯した後も、
なんだか心がふわ~っと温かく。
ヒツジたちの顔が浮かぶ・・。

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そして毎年冬の宿題・・?羊毛加工!
今年は、やっぱりまたフェルトに挑戦。

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いつもの羊毛作家の友人宅で朝からワークショップ!
さて何を作っているのでしょうか?

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今回は友人夫婦を連れて行ったのですが、
このヒゲさんは、ヒゲのような羊毛をきれいに並べてます!
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ある程度フェルト化したら、ハサミでチョキチョキ。

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先生のハサミ入れ一つ、これが自分でやると同じようにできないんだなあ。
ちょっとした手を貸してくれるところが実はポイントなんだと
後でわかる。

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これは母ちゃん作。だいぶいい感じになってきた。

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そして・・人生で初の自分で育てたヒツジから作った帽子!
温かく、軽くて丈夫。
これで100グラムの羊毛使用。
羊種は3種。
ポールドーセット、チェビオット×ジェイコブ、サフォーク。
うわ~、感動だわ。

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これはヒゲさんの。
このヒゲさん、陶芸家のため、メチャ芸術的。
初めて作ったとは思えない出来栄え。

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ヒゲさんの嫁ちゃんは、ベレー帽。
この人も焼き菓子屋。手先が不器用なのは母ちゃんだけ(笑)。
でもね、不思議。
帽子たちが、最初からその人が作った・・という雰囲気を
醸し出していて面白い。
やっぱり、人の手から生まれるものは、人の手の色をしているのね。

ヒツジって本当に温かい生き物なんだなあ。
これから毛も紡がないと。
糸にして、また温めてくれるものを編もう。
冬は「温かい」・・と思えるヒツジ。
夏には「暑苦しい」・・と思っちゃうけど北海道は冬が長いから
良しとしよう(笑)。


ヤギ山通信 その178 美味しい自由研究

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冬休み、いつも悩む子どもたちの自由研究。
まだ低学年の子には、何をやろうかと一緒に悩む。
「そうだ!食べるものがいいんじゃない?」
・・と思いつきで「ちくわ」を作ることに。
作ったことないし、面白そう。
(うちは普段はちくわとか練り製品は買わないのです。
添加物ハンパじゃないし。魚もらえるし・・)

漁師の娘さんが友達にいて、よくもらっていたカレイ。
冷凍してあったので、これを材料にすることに。
まずはさばいて、皮と骨を取り除き・・

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切って叩いて、すりこ木ですり身状態に。

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結構力がいるのね。

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ちくわに使う串は、笹の茎を使うことに。

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青のりをちょっと入れて、塩、片栗粉(新鮮なら要らないそうです)を混ぜて、
串に巻き付けていきます。

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10匹くらいのカレイからこんなにできました。

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グリルやフライパンで焼いて、出来上がり。

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切ったら、おおっ!ちくわじゃん!
ちょっと塩が強かったけど、美味しかったあ~!
ご飯のおかず、酒のつまみとしてイケます。

このカレイ、漁師さんの網にかかってしまうという、ちょっとした困り者らしく、
それをばあちゃんが大事に干して、みんなに配ったり、自分で食べたり。
他にもタコやら何やらかかるらしく・・。
でも、それって誰かがそうやって食べなければ、捨てられちゃうかも?
昔は大漁にとれた時や、網にかかったけど売り物にならない魚などを
竹輪や蒲鉾にしていたらしい。
干したり、練って美味しく食べたり。何でも自分でやってたんだろうな。
食品のもともとの始まりを調べると、そういう暮らしの知恵によく出会う。
手間を惜しまなければ、知恵から生まれる豊かさは、
いつも手の届くところにあるんだね。
美味しい調べもの、またやってみたいな。

ヤギ山通信 その177 あけましておめでとうございます

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ごあいさつ遅れましたが・・
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
(写真は、なかなか登場しないけど、犬好きのアイドル、「チチ」です。
シバとアイヌのミックスで、誰にでも好かれるかわいい子です。)

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さて、年末は恒例のお餅つきでした。
前日から準備をし、あんこもたくさん作りました。

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畑で採れた小豆で自家製のあんこ。
そのままほお張ってもおいしい。

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当日、5家族が集まって賑やかに。
大人8人、子ども7人。
全部で8臼つきました。

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夫婦の合いの手。
へっぴり腰な母ちゃん。
言われ放題(笑)。

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3男ハルサク。食い気ばかりで、やっと仕事。

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次男コウサク。なかなか力がついてきた。

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長男ユウサク。おい、どーした。力入ってないぞ!
なかなか手厳しいギャラリー。

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丸めながらつまむお餅が一番おいしい。
特にヨモギ餅は、美しい緑色で本当に美味しかった。
また今年も、春一番のヨモギをつもう。

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餅つきの合間のお供には・・やっぱりこれ。
今年もお世話になります。

食事の写真は撮り忘れ・・でも、いいお餅がつけました。
いつも30日にお餅つきをするので、31日はその後片付けで終わり、
元旦から3日間くらいは、どど~っと疲れが出て、とにかくなんにもしない。
というのがわが家の正月でした。

今年の抱負は・・
「めざせ!自給自足・・進化する小農民」って感じかな。
進化するには、必ず昔の農民の知恵が必要です。
それを自分たちの身の丈に合わせて、
そして周りの環境に合わせてどう循環させるか。
それを今の私たちの知恵と合わせて考えます。

今年は、新しく始める畑と合わせると、全部で6反の自給用の畑。
そして果樹の畑が3反。
自給用の畑では、大豆・小麦・雑穀を主に増やして行く予定です。
今から作付を考えたり、種を調べたりするのがとても楽しい。
「そんなにできるのか~?」とも思いますが、ワクワク感とのバランスが、
どれだけできるかの鍵なんじゃないかな。

新しい畑は、学校の通学路にあるので、下校後の子どもたちにも期待しつつ。。
(断られそう~)
そういうわけで、今年もまた直売所にいない日々となるかもしれません。
必ず、事前連絡をお願いいたします!
そんなチーズ屋いないかもしませんね。
すみません、既成概念外してください。うちは農民なんです~。

こんな感じですが、今年もよろしくお願いいたします。
山田農場について

山田農場

Author:山田農場
2006年から農場を開墾し、畜舎・住宅・チーズ工房などを自分たちで建てて、2008年からチーズの販売を始めました。山羊・ヒツジを放牧と地元で獲れる作物で育て、なるべく自然な飼い方で、なるべく自然なチーズ作りをしています。季節を感じ、土地の個性を感じるチーズを楽しんでいただけたら嬉しいです。また、自給自足が目標で、お金のかからない、できるだけエネルギーを使わない暮らしを目指しています。
カテゴリーにあるお店の紹介にはアクセス・営業時間など、チーズの紹介にはチーズの種類と価格など、ヤギ山通信には農場の日記を載せていますので、ご覧いただき、お問い合わせは電話・Fax・メールでお願い致します。

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